VIPインタビュー【 前 イオン株式会社 取締役会議長 林直樹 様 ① 】

この企画は日本で働く経営者や官僚、知識人など様々な方々にブラザーナイトの学生がインタビューをし、多くの学生にその仕事について詳しく知ってもらい、社会人としての一歩目を思いっきり踏み出してもらおうという企画です。

今回のゲスト、前 イオン株式会社 取締役会議長:林 直樹 様

1970年 – ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)入社 1996年 – 同社 取締役 1998年 – 同社 常務取締役 人事・総務担当 2003年 – 同社 常務執行役 人事担当兼総務担当兼環境担当 2004年 – 同社 専務執行役 人事総務担当 2008年 – 同社 取締役兼専務執行役 ディベロッパー事業担当兼社長室担当 2011年 – 同社 取締役会議長 2014年 – 同社 相談役 2014年 – 公益財団法人 イオン環境財団 専務理事 NPO法人情熱の赤いバラ協会 常任講師 ブラザーナイト 初期提唱者

― 現在の仕事の内容と一日のスケジュールなどを教えてください

現在イオンの役職は全て終わって、イオンが社会貢献で行っているイオン環境財団の事務方の責任者、専務理事という役職を頂いて、それを中心にしています。

基本的には在職中からいろんなアプローチがあって対外的な社会貢献活動をしています。その中心的なのは日本体操協会で評議員、もう一つは日本オペラ振興会の理事をしていて理事という立場でイオンとの関係をつなぐなどしています。この3つが中心で、それ以外にもボランティア的に財団などの活動を協力しています。基本は今、社会貢献的活動が中心で何かビジネスを釈迦力にやっているような事はありません。

スケジュールも3つの団体を中心に、他は、若い人たち起業をした人たちから相談にのってほしいと言われているので週に一回は若い人たちとミーティングをして、自分の経験とか自分の考え、ビジネスに役に立つ、立ちそうなことをアドバイスしています。

一日のスケジュールは厳密に言うとありませんけど、団体とミーティングなど週4から5日はボランティア的に活動している状況です。

― どうしてイオンに入社されたのですか?

これは、なかなか難しい質問ですけど(笑)・・・

私は就職するにあたって活動はしていなかったのですが、一般的な学生と同様に有名な企業、有名な商社とか、金融、損保などを中心に企業選定してそれを受けようとしたのですけど、その前に自由応募という制度があって、なんとなく流通業に関心があったのでイオンという会社の前身であります、ジャスコという会社がちょうど出来た年に就活のタイミングだったので一度受けてみようとチャレンジしました。

受ける動機は簡単で当時、ダイヤモンド社が出していた就職ガイドブックがあり、その中で2ページを使って紹介されていたのが流通業では当時のジャスコ(イオン)しかなくて、これは面白そうだな、やる気のある企業だなと直感的に思ったそれが切掛で受験をしました。

志望動機としては「将来、流通の覇者になろう」とか「社長になろう」など志があったわけでは無く、企業選択の一つとしてイオン(ジャスコ)を選びました。

実際に面接に行ったときのインパクトが強く、イオンは当時、合併した42歳の社長が直接面接するわけです、そのバイタリティーとテンションの高さが受験した他の企業とは全く違った、他の企業では面接するのは専務であるとか役員や重役で、所詮その方たちはサラリーマンで、社長は人間としてのパンション、情熱の伝わってくる量が違うんです、「この人すごい人だな!」という印象がすごく残ったまま、イオンが最初の企業面接だったので、その後、他の企業に面接に行ったのですが、どうも最初の印象が残っていて、就職するなら、ああいうリーダーが居る会社でしかも夢が語れる人と一緒に仕事ができたら面白いだろうなぁと漠然とそう思っていて、最終的にあのインパクトが自分の決断の要素になってイオンに入社しました。

― 今となっては当時の判断は正しかったと思われますか

その後、企業の規模が大きのくなったとかではなく、当時、創業者である「岡田卓也」という人が、人間として間違いないな、付いていって本当に間違いのない人だったなという思いです。これだけ大きくなったベースを作ったのは岡田卓也ですから。今でも尊敬していますし、こういう人に巡り会えたということは私にとって大変ラッキーですし、しあわせなことと思っています。

― 当時、名もないイオン(ジャスコ)に入社することに抵抗のようなものはなかったですか?

この人(岡田卓也)一緒に仕事ができたらいいだろうな!と本当に思ましたね、そういうふうに思うってことは学生で21歳までで、そこまでパッションを感じた人は周りにいなくて、しかも企業のリーダーでこれはすごい人だとオーラも含めてそう思いました。その人に出会って未体験ゾーンに入ったって言うことですね。

― 仕事のやりがいなどを教えてください。

やりがいと言えるかはわかりませんが、イオンの場合は必ず現場を経験することになってます。いきなり本社に配属されることは無いんですが、私はどういうわけか2年目に本社に入って、4年目には岡田卓也さんの傍、社長室で働くようになった、その後すぐに秘書になっていろいろ仕事も経験しながら秘書として16年間一緒に仕事をしたんです。

その中で、社長の判断とか意思決定の仕方とかを見ていて、その中でも最大の利点・美点は非常に公平で公正で私利私欲があまりない人で、会社が健全に大きくすることに対しては非常に熱心で厳しいのですが、そこから離れると人間的にもやわらかいですし、拘りもなくなる、そういう人に巡り会えたことが、全ての企業人生を決めた感じです。

この人が居たから入社したし、この人と一緒に仕事ができてオーナーシップ、リーダーシップ、想像力などを目の当たりにみて、この人と一緒に仕事をしている事が私にとっての最大の喜びだったし、自分の人生これで間違いではなかったと思いながらイオンの中で生きてきました。

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