アニメ制作のイメージ

アニメ制作会社について

◯見出し

1.はじめに
2.アニメ制作会社の構造
3.アニメ制作会社の未来
4.おわりに

 

1.はじめに

「アニメ」—皆さんはどの様なイメージを持つだろう。「アニメ」というといわゆる「ヲタク」の人達のものというイメージは、今もまだ強く根付いている。だが、今、学生である皆さんはきっとどんなかたちであれアニメに触れて育ってきたのではないだろうか。例えば、子供の頃、週末のゴールデンタイムに流れていた子供向けアニメや映画として公開されたアニメなどである。このようにきっと皆さんの生活のそばにはアニメがあり、今やその勢いは大きな経済効果を生み出すほどなのである。今回は、そんなアニメを作り出すアニメ制作会社について述べていこうと思う。

2.アニメ制作会社の構造

日本動画協会によると、2007年の調査の時点でなんらかの形でアニメ制作業務を行なっている会社はなんとその数600社以上にものぼるという事が判明した。更にその殆どが東京に本社を置いているようである。国内アニメの市場規模が1.24兆円(経済産業省,2015)までのぼるのだからアニメ制作会社の規模や数が多くなるのも妥当である。

また、アニメ制作会社には一種の上下構造のようなものが存在する。まず、出資者から発注を受ける大手のアニメ制作会社が存在し、元請となってそこで企画、運営が行われる。次に、その大手のアニメ制作会社から発注を受けるアニメ制作会社が存在している。そしてそのアニメ制作会社はアニメ独特の制作システムである「グロス請」をするのである。グロス請とは、一話ずつの制作を下請けの制作会社に任せるという形態の事だ。こうしてグロス請をなされた下請けのアニメ制作会社や個人事業者がアニメを制作していくのである。(図参照)

3.アニメ制作会社の未来

ここまで、アニメ制作会社の構造について述べてきた。では、これからの事業展開はどうなっていくのであろうか。平成27年に実施された経済産業省情報通信業基本調査によると、アニメ制作会社の事業展開の関心としてテレビ番組制作やCM制作、広告制作など、映像を制作することへのものが高くなっている。これは、アニメ制作会社の大筋であるから妥当な結果であろう。

しかし、興味深い項目もまた関心が高くなっている。映画制作やゲーム、パチンコ、カラオケなどとの連携、そしてグッズなどの商品化といった二次創作に関わる事業展開への関心も高くなっていたのである。実際、アニメ自体の市場規模よりも二次創作なども含めた広義の市場の方が7.5倍も大きいのである(経済産業省,2015)。アニメ自体だけでなくそこから派生していく事業にも目を向けることが大切なのだ。

 

4.おわりに

アニメ制作会社について、ここまで述べてきた。現在のアニメ市場規模は大きく、しっかりとした制作構造のもとで、これからますます発展していくのであろう。
また同時に、広い目でもってアニメを捉えることも大切である。アニメ業界単体ではなく、他の業界とも連携する事で市場も大きくなっていくだろうし、そうなることでより私たちの身近にもアニメが広まっていくのである。

宮野詩織投稿者:同志社大学:宮野 詩織

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